ヴィム・ホフ呼吸法
https://www.chikainoue.com/blog/jp/wim-hof-breathing-technique-l4km7
健康的になるための呼吸法
マインドフルネスの世界的な流行もあり、健康的になるための呼吸法が注目を集めている。
中でも、オランダ人のヴィム・ホフさん(63才)が考案した健康法は、テニスのノバク・ジョコビッチ選手(35才)やモデルのミランダ・カー(39才)といったアスリートやセレブたちが実践していると発言し、注目を集めた。
ヴィムさんは「アイスマン」と呼ばれており、北極圏での素足のハーフマラソンの記録や、氷が敷き詰められた浴槽での入浴時間など、“極寒”に関連する20ものギネス世界記録を保持している、世界一寒さに強い“超人”だ。2017年に放送された「明治プロビオヨーグルトR-1」のテレビCMで、俳優の加瀬亮(47才)と雪山で共演していた姿を覚えている人もいるだろう。
「ヴィム・ホフ・メソッド」では、冷水のシャワーを浴びたり、氷水の入ったボウルに両手をつける「コールド・トレーニング」が注目を集めることも多い。コールド・トレーニングにより血管が鍛えられ、血行改善、感染症への抵抗力上昇、アンチエイジングなどがのぞめる。
しかし、特に高齢者の場合は、専門的な知識を身につけずに行うとリスクも伴うため細心の注意が必要だ。そこで今回は、ヴィムさん自身が“氷づけ”になる前に行っている「呼吸法」を紹介したい。
1分間に呼吸を11回以上している人は健康リスク大
ミランダ・カーはファッション誌のインタビューで、ヴィムさんの「呼吸エクササイズ」を実践していると明かし、「体と心の健康に効果があるんだって。体力やスタミナがつく」と語っている。
ヴィム・ホフ・メソッドは2011年からオランダのラドバウド大学医療センターで長期間の研究が行われ、この「呼吸エクササイズ」によってヴィムさんが自律神経を操っていることがわかった。
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の2種類がある。この2つの神経がバランスよく働くことで、内臓、代謝、体温といった人間の生命を支える重要な機能をコントロールしている。
しかし、ヴィムさんの著書『ICEMAN 病気にならない体のつくりかた』(サンマーク出版)では、外部からの刺激を過剰に受け、慢性的な疲労を抱えた現代人の「呼吸の速さ」が次のように指摘されている。
<自転車選手は休憩中には1分間に6回しか呼吸せず、心拍数は1分間に40未満だという。過労の人は1日中呼吸が速すぎて、ほとんどの人は心拍数が1分間に70以上もある。つねに呼吸数のレベルが高いとしたら、そろそろ健康上の問題を起こすだろう>
呼吸の回数は、息を吸い、息を吐き終わり、再び吸う直前までを1回としてカウントする。安静時ならば1分間に6~10回で充分とされ、11回以上は呼吸が乱れている状態だ。
みえ呼吸嚥下リハビリクリニック院長の井上登太さんは、呼吸で使われる筋肉の違いについて、このように解説する。
「安静時のゆったりした腹式呼吸は、横隔膜の筋肉によって行われます。横隔膜を使った呼吸は体への負担が少なく、“質のいい呼吸”といえます。一方、浅くて速い胸式呼吸では、“呼吸補助筋”という首や肩、胸などにある筋肉が働く。呼吸補助筋で行う呼吸は効率が悪く、腹式呼吸と比べて場合によっては5倍以上ものカロリーを必要とする。そのため、浅くて速い呼吸を日常的に続けている人は疲れやすく、筋肉の疲弊で肩や首のこりも感じやすくなります」
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コールドトレーニングを実践した人たちからは、以下のような効果があったと言われています。
・血行改善
・心臓の強化
・髪の密度を高める
・肌の張りが増す
・エネルギーの増大
・気分の高揚
・感染症への対抗力が増した
・自身がついた
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